路線価という言葉を聞いたけど、良くイメージが湧かない。という方は少なくありません。
普段の生活で使うことが少ない言葉ですので、イメージが湧きづらいのも無理はありません。
この記事は、そのような方のために書きました。この記事を読んで、路線価のイメージを膨らせましょう。
路線価とは、道路に付けられた値段
少し間違った表現なのですが、イメージをふくらませるためにあえて書きます。
路線価というのは、道路に付けられた値段のことです。
例えば、神奈川県の国道1号線は10万円!といった形で値段が付けられているのです。
けど、これだけ聞いても??ですよね。
ここから、少し突っ込んだ理解をしていきましょう。
道路の価値が、土地の価値を決める
先程お伝えした道路の価値、これが土地の価値を決めます。
先程、神奈川件の国道1号線の路線価が10万円というお話をしました。
ここでの10万円という金額は、1m2あたりの金額を表しています。
もう少し正確な表現をすると、10万円という金額は、その道路に接している土地の1m2あたりの金額を表しているのです。
何でそんなややこしいことをするの?
さきほど、路線価とはその道路に接する土地の金額を示しているとお話しましたが、何でわざわざ道路に値段を付けるのだろうか?と思いますよね。
この点を理解するためには、路線価を使う目的を理解しなければいけません。
路線価は、基本的には税金の計算のために使われる
路線価というのは、基本的には税金の計算のために使われます。
具体的には、相続税の計算のために使われます。
相続された土地の価値を決める上で、路線価が使われています。
なぜ路線価を使うのかというと、個別に土地の価値を計算していると揉める可能性が高いからです。
高い土地を相続した人は、相続税を払わなければいけません。しかし、土地のままではお金は入ってきませんので、相続税を払うことは難しいです。そうなると、なるべく相続税の額を減らしたい!とみんなが考えるようになるわけです。
税務署としても、一つ一つの土地の正確な時価を出すような余裕はありません。そもそも、正確な時価を出すことはとても難しいです。だからこそ、画一的な指標として、路線価というものを導入したのです。
だから、路線価は時価の7割前後
ただ、画一的な指標を作ったとしても、その結果として路線価を元にした土地の値段が、実際の時価よりも大幅に高くなってしまえば相続人からクレームが来るのは目に見えています。
そこで、路線価はおおむね時価の70%前後になるように設定されているのです。
時価よりも安いのであれば相続人も納得しやすいですからね。
不動産への融資で路線価が使われる理由は?
では、相続を目的をして策定された路線価が、不動産への融資で使われる理由は何故なのでしょうか?
それは、路線価は国が策定した画一的なルールなため、銀行としても客観的な指標として使いやすいからです。
銀行としても、一つ一つの土地の時価を厳密に計算することはできません。だからこそ、便宜的に路線価が使われているのです。
まとめ
路線価というのは、その路線に面した土地1m2あたりの金額を示しており、主に相続の時に使われる。
そして、相続でもめないために、おおむね時価の70%という指標が設定されている。
この記事で、路線価に対するイメージが少しでも湧いたのであれば嬉しいです。