不動産と頭金の関係【頭金は結局いくらあれば良いのか?】

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不動産と頭金

不動産の購入においては、頭金が重要と考えている方は多いのではないかと思います。

一方、頭金はいくらあれば良いのか?そもそも頭金はなぜ必要なのか?といった点に関しては、様々な見解が飛び交っているため、何が正しいのか分からないという方もいらっしゃるのではないかと思います。

そこで今回は、不動産において頭金がどのような役割を担っているのかという点をその背景と共に詳しく紹介させて頂きます。

1. 頭金とは?

頭金とは一般的には不動産の購入において自己資金から払わなければいけない金額のことをいいますが、これだけでは頭金がどういった意味を持つのか深く理解することができません。

頭金が不動産においてどういった役割をもっているのかという点を理解するためには、不動産にまつわる当事者の立場や、収益物件・一戸建てといった不動産そのものの分類に応じ、様々な観点から「頭金が何か」という点について考えていく必要があります。

そこで、さまざまな観点から不動産と頭金の関係について考えていきましょう。

2. 銀行にとっての頭金の性質

まずは銀行にとって頭金がどういった性質なのかという点について考えてみましょう。

投資用不動産であっても居住用不動産であっても、不動産の購入においてローンの組成は基本的に必要不可欠です。

そこで銀行が頭金をどう考えているかを理解し、頭金の位置づけを整理しましょう。

2-1. 担保価値との差額

結論からお伝えさせて頂くと、銀行にとって頭金とは不動産の売買価格と担保価値の間を埋める資金という位置付けになります。

具体的な例で説明させて頂きます。Aさんが新たに家の購入を検討しており、都内にある銀行(B銀行とします)に融資の打診をしたとします。

不動産の売買契約の金額は8,000万円です。

銀行内にてその不動産の担保価値を調べた結果、担保評価額が6,000万円という査定結果がでました。

ここでの6,000万円は、銀行BがAさんに融資することができる限度額です。

つまり、Aさんは8,000万円と6,000万円の差額である2,000万円をAさんの手持ち資金から支払う必要があります。

銀行にとっての頭金1

そして、この2,000万円(売買代金と担保評価額の差)こそが頭金なのです。

頭金がどれほど要求されるのかという点に関しては、銀行が不動産の担保価値をどう評価するのかという点によりますので一概には整理できないですが、不動産の時価を担保価値とする銀行はほとんどありませんので、不動産を購入する際には頭金が必要とされるとお考え下さい。

2-2. 融資を受ける人の属性の確認

次に、頭金は融資を受ける人がどれほど堅実な方なのかという指標を見る手掛かりにもなります。

銀行は新規顧客への融資を決定する際、その人の属性を徹底的に評価します。ここでの評価とは、年収といった定量面のみならず、人柄、雰囲気などといった定性面も判断されるのですが、その中でも頭金は定量面を評価する上で非常に重要な要素となります。

なぜなら、その方がどれほど貯金できる方かという情報は、その人がどれほどお金を使う人なのか(浪費家なのか)ということを示すバロメーターに他ならないからです。

銀行にとっての頭金2

年収3,000万円で頭金が100万円の人と、年収500万円で頭金が1,000万円の人であれば、基本的には銀行は後者の方に対して融資をするという判断をするでしょう。

サラリーマンである以上、副業で稼ぐことが簡単ではないことから、年収と頭金のバランスはその人のお金に対する考え方を示すまぎれもない指標になるからです。

銀行にとっての頭金3

これは担保価値と売買金額の間を埋めるという位置づけではありません。

3. 不動産投資における頭金の性質

次に、不動産投資における頭金の性質について考えてみましょう。先ほどは金融機関の観点から見た頭金の性質でしたが、この項目では投資家の観点から見た頭金の性質です。

3-1. 月々の返済額を減らし、経営を安定させる

不動産投資における頭金の役割で一番大きいのは自己資金の支払いによる月々の返済額の減少です。

不動産投資において一番大きいリスクは月々の返済リスクです。極端な例ですが、100%自己資金で不動産投資を行った場合、その不動産が競売などにかけられてしまう可能性は低く、自分でコントロールできない範囲で物件を手放さなければいけなくなることはほとんどありません。

シンプルに考えると、頭金を10%入れるということは、空室率に10%分の余裕が生まれることを意味します。

賃貸経営をどういった形で進めるのか(頭金を入れて安定的に経営するのか、又は頭金の持ち出しを避け、リスクを取って経営をするのか)は常に頭の片隅においておくようにしましょう。

3-2. 不測の事態に備える

次に、頭金(自己資金)は不測の事態に備えるための資金と考えることができます。

不動産投資では雨漏りによる大規模修繕などが突然発生する可能性あり、数百万円の出費が一度に発生してしまうこともあります。

その際、自己資金がないと修繕をすることができないため、雨漏りが継続し、建物の躯体に大きなダメージが残ってしまうことも有り得ます。

頭金(自己資金)を常に準備しておくことが、不動産経営の安定化に直結します。

4. マイホームにおける頭金の役割

基本的には不動産投資における頭金の役割と考えておいて良いですが、とりわけフラット35を組成した場合は通常の場合と比べて頭金の位置づけが若干変わってきますので、今回はその点についてご紹介させて頂きます。

4-1. 頭金が不要なローン

近年、住宅ローンとして融資を組成する場合は頭金ゼロでも融資を受けることができるようになりました。そして、その期間はフラット35であれば35年間という超長期融資です。

なぜこのようなことできるのかという、一般の金融機関がリスクを負っておらず、国がリスクを負っているからです。

フラット35の詳細は別途コラムで紹介させて頂きますが、フラット35による融資組成は金融機関にとっても普通の融資の枠組み外の事業ということを理解しておきましょう。

5. 最後に

頭金はあればあるほど良いという点に関しては疑問の余地はありません。特に銀行は頭金を準備することができない人に対する融資を嫌う傾向があります。

有利な条件で融資を組成するためには、お金をしっかりと貯めることが何よりも重要ですので、不要な出費を減らし、少しでも頭金を増やすことができるよう心がけましょう。

他方、フラット35を活用した融資組成の場合、金融機関がリスクを取っていないので、頭金という概念が発生しないということも頭に入れておきましょう。

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