「このマンションは資産価値が高いですよ。」
マンションの内見に行ったことがある人は、営業マンからこのような言葉をかけられたことがあるかもしれません。
しかし、資産価値がありますよ、という話を聞くと「そうか、このマンションは資産価値が高いのか」と、その場で納得してしまう人も少なくありません。
そもそも、資産価値って何なのでしょうか?
不動産のプロが、資産価値のホントウのところをお伝えします。
資産価値とは、価値が「落ちづらい」こと
結論からお伝えしましょう。
資産価値とは、将来にわたって価値が落ちづらい物件のことをいいます。
なぜこのように言えるのか、順を追って説明していきますね。
そもそも、なぜマンションを(借りずに)買うの?
そもそも、マンションは賃貸という選択肢もありますので、無理に買わなくても良いものですよね。
しかし、結婚して子供ができてくると、何となく家を買わないといけない。と考える人が急に増えてきます。
そもそも、なぜマンションを買うのでしょうか?ずっと賃貸ではダメなのでしょうか?
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この答えは、マーケット次第です。なぜマーケット次第といえるのか、整理していきましょう。
家を買うということは、資産リスクを追うということ
家を買うということは、借金をするということです。(現金で買う!という人もいるかもしれまえんが、珍しいパターンですので省略します。)
そして、借金をするということは、借金を返していかないといけない、ということです。
ここで、一つ例をあげてみましょう。
1億円でマンションを買い、1億円の借金をしたとします。
20年後、このマンションを売りに出したとします。
20年経った時の借金の残りは6,000万円、マンションの時価は3,000万円です。
つまり、このマンションを売るためには、3,000万円の現金を積み増さないといけないのです。
不動産を保有している間は、借りた場合よりもローンの返済額の方が少ないかもしれないですが、最終的にどちら(賃貸か保有)が得かは、売った時でないと分からないのです。
1億円のマンションが、20年後に1億円で売れれば最高
逆に、1億円で購入したマンションが、20年後にも1億円で売れたとしましょう。
この時の借金の残りも6,000万円とすると、マンションを売ることで4,000万円の現金が残るということになります。
マンションの値段が買った時よりも上がるの?と思われる方もいるかもしれませんが、全然起こり得ます。
例えば、豊洲周辺のマンションなどは、2011年と2017年で20~40%ほど価格が上がっています。
資産価値の本質に戻る
さあ、資産価値に戻りましょう。
そもそも、資産価値を気にする場面というのは、賃貸ではなく、購入した場合です。
そして、賃貸ではなく購入するという判断をする理由は、購入した方が得と判断するからです。
購入した方が得かどうかが明らかになるのは、そのマンションを売った時です。
いざ売ろうとした時に、マンションの時価が高ければ得をする可能性が高まります。つまり、資産価値が高いマンションというのは、価値が下がりづらい物件ということを意味するのです。
他方、不動産の営業マンは、このあたりの背景を理解せずに、ただ「資産価値が高いですよ」という傾向が強いですので、注意しましょう。
最後に
資産価値が何なのかという点についてお伝えしました。
資産価値が高いというのは、価格が下がりづらい物件のことです。
マンションの内見に行く際には、将来マンションの価値が下がらないか、ということを意識するようにしましょう。
資産価値が落ちづらいマンションの特徴について理解したい方は、是非こちらの記事も見て下さい。