収益物件を買いたい人が住宅ローンを組んではいけない、たった1つの理由

横並びの住宅

収益物件をこれから購入しようと考えている方は、住宅ローンを組んではいけません。

その理由について、わかりやすく説明します。

住宅ローンと不動産投資ローンって何が違うの?

まずは、住宅ローンと不動産投資ローンの違いについて整理しましょう。

住宅ローンと不動産投資ローンの違いは、一言で言うと「居住しているかどうか」によって分けられます。

居住する物件を購入する場合は住宅ローン、居住しない物件を買う場合は不動産投資ローンとなります。

最近では、居住しない場合(別荘等)でも住宅ローンを活用することができる金融機関(ARUHI)が出てきていますが、居住は住宅ローンの大前提になることは認識しておきましょう。

(参考)海外は住宅ローンと収益物件ローンで違いはない

意外と知られていないことなのですが、海外では住宅ローンと収益物件向けのローンに違いがないということが一般的です。

持家であっても、それを誰かに貸せば収益物件になりますので、同じものとして考える方が合理的と言えますよね。

しかし、日本では住宅ローンと収益物件向けのローンは全く違うのが現状なのです。

住宅ローンを組んではいけない理由

ここから、収益物件を購入する上では住宅ローンを組んではいけない理由について説明します。

結論としては、「住宅ローンは収益物件向けローンよりも融資が付きやすい」ということが理由です。

違った見方としては、住宅ローンを組むということは、収益性が悪い物件に対して融資を組むことになるので、銀行からの属性評価が下がる。ということになります。

なお、不動産投資において収益性が重要ということについてしっかりと理解したい方は、不動産投資で最低限必要な知識は、レンタカーが全て教えてくれるという記事を是非一読下さい。不動産投資の本質について理解することができます。

ここから、更に細かく住宅ローンの本質に迫っていきましょう。

住宅ローンと収益物件向けローンは審査をする部署が違う

日本では、住宅ローンと収益物件向けローンでは審査をする部署が異なります。

同じ家であっても、自分が住むことを目的にしてローンを組む場合と、誰かに貸すことを前提としてローンを組む場合では、条件が異なるのです。

収益物件へのローンを行う部署では、残債があればどういった借入であっても借金とみなします。そして、借金は多ければ多いほど審査では不利になってしまいます。

つまり、住宅ローンの額が多ければ、それだけで収益物件向けの融資においては不利な材料になってしまうのです。

住宅ローン向けの融資審査は非常に緩い

さらに、住宅ローン向けの融資審査は非常に緩いという特徴があります。

住宅ローンの評価は大きく「物件の担保」と「借主の属性」の2つを基準として行われます。

そして、住宅ローンの場合、物件の担保よりも借主の属性が重視されるという特徴があります。

つまり、物件から得られる収益見合いの融資ではなく、あなたが勤めている会社からの収入から融資額を決めるのです。

住宅ローン以外の融資でも属性は重要ですが、ここまで極端に属性に偏った評価をするのは住宅ローンだけです。

なぜ住宅ローン向けの融資は審査が緩いのか

ここで、住宅ローン向けの融資の審査が緩い理由について考えていきましょう。

まず、住宅ローン向けの融資の審査が緩い理由としては、貸倒れ率の低さが挙げられます。

一度買ったマイホームを手放すというのは、家族にとって大問題です。だからこそ、どんなことがあっても基本的にマイホームに対する返済は行うという意識が働くことから、住宅ローンは貸倒れの比率が低いということが挙げられます。

また、銀行は実績主義として過去のデータに基づいた判断を好む傾向にありますので、高度経済成長に伴って賃金が上昇していたタイミングのデータ(貸倒れ率が低い)をもとに融資するかどうかを決めているのです。

さらに、銀行は横並びの意識が強いですので、他の銀行には負けないという心理が働き、住宅ローンのような広く普及されたローンについては、新規案件の獲得競争が起こるのです。

そして、その結果とし住宅ローン向けの融資は評価基準が緩くなっていくのです。

国の後押しもある

さらに、国の制度自体が住宅ローンを組みやすくすることを後押ししています。

フラット35というローンを一度は聞いたことがあると思いますが、これは国がバックアップしているローンです。

具体的には、普通の金融機関が取次店となって、フラット35による住宅ローンの手続きを行い、融資債権を政府に買い取ってもらうという形式をとっているのです。

銀行から見ると、債権回収のリスクを国に負ってもらうので貸し倒れのリスクがなく、手数料ビジネスとして住宅ローンを組むことができますので、多くの金融機関がフラット35の代理店となっています。

一般的な融資で35年固定というのは考えられないのですが、国が後押ししているからこそ可能になっているのです。

収益物件向けのローンの審査は厳しい

更に、収益物件向けの融資の審査は住宅ローン向けの審査とは全く異なるということも挙げられます。

銀行によって評価の方法も異なります。

ただ、大前提として物件の評価がしっかりと出なければ融資をしてくれません。

そして、具体的な評価方法としては積算評価か収益還元評価となるのですが、いずれの場合でも大きな掛目がかかることが特徴です。

積算評価の具体的なやり方については、積算価格とは?積算価格の意味と計算方法を分かりやすく解説という記事を参考にして下さい。

また、収益還元評価の具体的なやり方については、収益価格とは何なのか?そのポイントを分かりやすく解説という記事を参考にして下さい。

住宅ローンと同じような条件で借りることはほぼ不可能と考えておいた方が良いでしょう。

なお、収益物件向けの融資の条件の詳細について知りたい方は、【保存版】不動産投資の融資を有利に組むために必要な銀行の全知識という記事を参考にして下さい。

最後に

収益物件を購入したい方が住宅ローンを組んではいけない理由についてお伝えしました。

今後の収益物件購入に向け、この記事が少しでも参考になるようであれば幸いです。

不動産投資ローンを通すためのポイントについて理解したい方は、不動産投資ローンを通すために知っておくべきポイント8つという記事を参考にして下さい。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

「イエカウゾウ」運営責任者。2008年三井物産入社後、約7年間の営業経験を経て収益物件の購入に特化した不動産会社、ムーブウィルを設立。会計・税務・法律・金融・経済の知識を総動員し、不動産にまつわる情報を発信している。 相手の立場に立って分かりやすく説明すること、無理な売り込みを行わないことを信条とする。